ガス給湯器の内部にある配管が錆びることがあることをご存知でしょうか?
給湯器は家の外やPSにあることが多く、普段配管などを確認することはないので、配管がサビていても気づくのに時間がかかる場合があります。
蛇口からサビが出ると、身体への影響や配管の詰まりが気になりますね。
長期間放置するとさらに劣化が進みますので、早めの対処が必要です。こちらのページでは、サビ水が発生してしまったときに見られるサインと対処について紹介します。
給湯器の配管が錆びるのはなぜ?
給湯器の配管はなぜ錆びてしまうのでしょうか。
給湯器の配管にサビが発生する原因は、まずは配管内の湿度が高いことが一つです。
また、水道水に含まれる塩素もサビの発生を手伝います。そのため、塩素を含む水が長期間滞留すると、サビの発生が促進されることになります。
さらに、給湯器の配管が鉄製でできていることもサビの要因となります。鉄製金属は水の近くでは錆びるのがはやくなります。
サビによる被害やトラブルは何?
給湯器で、多少のサビが発生しても大きな被害は無く、日常生活を送る上で大きな問題にはなりません。
しかし、サビが給湯器の配管の内で増えていくといくつも問題が起きてしまいます。
ここからは、配管からサビ水が出た時や、給湯器の排ガスによるサビの問題について紹介していきます。
身体への悪影響
普段、水道水を飲むという方は注意が必要です。
配管内にサビが発生した場合、その水やお湯を飲んでいる方は、サビまで一緒に飲んでしまっている可能性があります。
配管内で発生しやすい赤サビは水に溶けやすく、気づかないうちに鉄分を過剰に摂取している可能性があります。
サビは鉄分なので、サビが少し混ざった水を飲む程度では大きな健康被害はありませんが、長い間サビを飲み続けると健康に悪影響を与える場合があるため、水道水やお湯を飲む場合は注意しましょう。
錆により配管がつまる
配管のつまりは、配管内に蓄積したサビが原因で起こることがほとんどです。
配管の劣化を放置すると、サビは日に日に膨張していきます。
そのままにしておくと配管をつまらせる大きな原因になってしまいます。
サビ水の放置による、もらいサビ被害
お風呂でサビ水が出た場合に、それに気づかないまま放置すると浴槽の中の排水口や給水口のアルミ部分にもらいサビによる被害を広げてしまう可能性があります。
すでに浴室内に原因不明のサビが発生している場合、給湯器の給水口や、浴室水栓からサビ水が出ている可能性が考えられます。
お風呂の水は飲まないからと、放置するのではなく、早めに対処するのがおすすめです。
給湯器の近くにあるフェンスなどのエクステリアが劣化する
お湯を出すときには、給湯器本体の排気口から排気ガスが出ています。
ガス給湯器が設置されている場所の近くに、フェンスやテラス屋根、物置などのアルミ製品がある場合、ガス給湯器の排ガスが原因で、アルミのエクステリア製品の塗膜がはがれたり、錆びたりすることがあります。
これは、ガス給湯器の排ガスの成分に、微量ながら硫黄酸化物や窒素酸化物が含まれていることがあるためです。
この硫黄分などが空気中や排ガスの水分と化学反応を引き起こして、亜硫酸・硫酸のような強い腐食性の酸を作ることがあります。
これらの酸がフェンスなどの塗装面に付着し、長期間のうちに塗膜が剥がれたり、塗装下が錆びたりすることがあるのです。
給湯器の排気口近辺では、長期間にわたって温度と湿度の高い排気が直撃するので、アルミ等は塗膜の剥がれやサビる可能性が高くなります。排気口カバーなどを付けて排ガスの出る方向を変えるなど対策するようにしましょう。
配管がサビた時のサイン
配管がサビてしまったらどのような症状が出るのでしょうか?給湯管などの配管でサビが発生してしまったときに見られるサインについてご紹介します。
水が鉄の味がする、または変な臭いがする
水道水を飲んだ時に、水の味が鉄っぽく感じたり、異臭がするようになったと感じることはありませんか?
臭いや味が変化している時は、配管内にかなりサビが増えてきている可能性が高いです。
お湯の出が悪い、または出ない
お湯の出が悪い、お湯が出ないということは、給湯器の配管がサビの影響でつまってる場合があります。
蛇口から普段と違う色の水が出る
お風呂や洗面、キッチンの蛇口から出る水が、赤色や茶色になっているのを見たことがありますか?
これは、配管の中にサビが発生し、水と一緒に流れ出ている証拠です。
水の色が変わっていないかはお風呂に水を貯めたり、コップに水を入れたりしてチェックしてみるとわかりやすいので試してみましょう。
2~3分間水を出しっぱなしにしても状況が改善されず、赤いサビ水が出続けている場合は、水道の専門業者に調査を依頼しましょう。
蛇口から出る水の中に黒い粒が見える
お風呂や洗面、キッチンの蛇口から出した水の中に黒い粒を見たことがありますか?
これも、配管内のサビが流れ出ている可能性があります。
お風呂にお湯を張った時やコップに水を入れた時に、黒い粒が見えるといった経験がある方はサビが発生している可能性があるので注意が必要です。
サビ水が出たときに、やってはいけない事
サビ水が出た場合、やってはいけない対処法は以下のとおりです。
・長時間(5分以上)の水の出しっぱなし
蛇口からサビ水が出ると、「水栓本体の蛇口に問題があるのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、多くの水栓に使われているのは真鍮(しんちゅう)というサビに強い素材です。
水栓の内部でサビが発生している可能性はほとんどないため、水栓を交換してもサビの問題解決にはなりません。
また「水をずっと流し続けていれば、サビ水が止まるかもしれない」と考える方もいるかもしれませんが、水を出し続けていても状況が変わらなければ、水道代が無駄になります。
水を出して状況が改善するかどうかのチェックは、2~3分にするようにしましょう。
配管のサビ問題を解決するには?
配管でサビが発生したかの見分けはご自身でできるので、上記で述べた内容を是非チェックしてみてください。
しかし、水道や給湯器の配管に関する修理や交換はご自身での対処はできません。専門の水道修理業者に依頼するようにしましょう。
また、自宅だけではなく、ご近所の地域一帯でサビ水が出ている場合には、水道の本管で異常がある場合があるので、水道局へ知らせる必要があります。
各自治体の水道課に連絡して、必要な調査や修理について案内してもらいましょう。
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